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2年間での給与面の変化 [税]

◇2年間での給与面の変化


渡米後3カレンダーイヤー目に入ったこと、租税条約が切れたことから、ここ最近、手取り給与面の変動が大きいです。アメリカの税制と留学時のマネープランを考えるのに良いと思うので、まとめてみました。


2017年春: 留学スタート。給与水準はNIH基準0年目。租税条約適用で、手取りは満額。(留学先によっては、源泉徴収されたあと、確定申告で満額戻ってくるところもあるようです。)

2017年9月: 基本給が少し上がる。NIH基準1年目の水準。

2018年9月: 基本給が少し上がる。NIH基準2年目の水準。

2019年1月: 渡米から2カレンダーイヤーが過ぎる。税法上のresident alienになる。ソーシャルセキュリティー税とメディケア税の源泉徴収が始まる。

2019年春: 渡米から丸2年が経過する。連邦税と州税、市税の源泉徴収が始まる。なんか徴収額が想定より多い。←いまここ。


ソーシャルセキュリティー税とメディケア税は租税条約における免税の対象ではありません。日米租税条約では、日本語だと「租税を免除する」となっていますが、英語だと"income tax"とあります。ソーシャルセキュリティー税とメディケア税はincome taxではないようです。(日本の年金や健康保険料みたいなものでアメリカでも会社と折半です。)こちら参照。


2カレンダーイヤーまで課税を免除されていたのは、non-resident alien扱いだったからです。(日本でも非居住者になると年金や健康保険料の支払い義務がなくなります。)J, Fビザの税法上のステータスについては別記事参照下さい。

この春からincome taxの徴収がはじまりました。これは想定内なのですが、手取り額を見ると、Pay stub (給与明細) calculatorでの想定額より多く徴収されています。


なぜこうなったのか、それは入社時に書いた1枚の書類が原因でした。詳細は次回に。

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ITIN申請 [税]

◇ITIN申請





今回はITINについてです。

○ITINとは?

ITINはIndividual Taxpayer Identification Number(納税者番号)のことです。アメリカ市民、グリーンカード保有者、アメリカで雇用される外国人はソーシャルセキュリティー番号(SSN)が付与されますが、アメリカで雇用されない外国人、例えば海外赴任に同行する配偶者や子どもはSSNがもらえません。ITINはSSNのかわりになる番号です。
○ITINやSSNがないとどうなるの? 

デメリット1: 扶養控除が使えない。
 アメリカの税制では、日本と同じく扶養家族の数によって税額が変わってきます。扶養家族として申請できるのはSSNかITIN保有者に限られます。

デメリット2: 児童手当(Child Tax Credit)がもらえない。
 扶養する子どもがいれば、年間$2,000/人がTax return時にincome taxから引かれます。マイナスになる(納税額から引ききれない)場合は$1,400まで還ってきます。

デメリット3: クレジットヒストリーがつかない。
 本人に加え配偶者もクレジットカードを作ればクレジットカードの入会ボーナスを二重取りできますが、ITINがないとクレジットヒストリーが構築されないので、クレジットカードを作ることができません。

○いままでITINがなくても何も困らなかったけど?

 J-1ビザ保有者は入国から2カレンダーイヤーの間、税法上はアメリカ非居住者として扱われます。(扶養家族控除を申請できない。)また租税条約もあります(2年間無税)。このため、家族のITINを取得するメリットがなかったということです。

○ITINは申請した方がいいの?
以下のような人でSSNがない人は早めに申請しておいた方がいいでしょう。

1. J, Fビザではない人
2. Jビザで留学期間が3カレンダーイヤー目に入る人。
3. クレジットヒストリーを構築したい人。
4. アメリカで不動産等の取引を考えている人。

○ITINはいつ申請できるの?

以前はいつでも申請できていたそうですが、2017年から規制が厳しくなり、Tax Purposeでの利用を明確化するため、Tax Returnを提出する目的でしか取得できなくなりました。現実的にはTax Returnの書類を用意して4/15までに申請する必要があります。(Tax Returnの期日を過ぎた場合はTax Returnの修正という形で申請することができるようです。IRSの人談)

○ITINはどうやって申請するの?

Tax returnの書類(本人)+W-7(全員)+補助書類

補助書類にはパスポート、Visa書類、居住を証明する書類などが必要です。子供の場合は、Medical RecordやSchool Recordが要求されます。必要書類については必ずinstructionを参考にしてください。

○ITIN申請の実際
ITINの申請はIRSの事務所に行く必要があります。まず、電話で予約をとります。予約の時間にIRSに到着したらIRSの係員と面接します。Tax Returnの時期は結構混んでいるので、時間がかかる場合が多いです。必要書類を提出します。この時にFederalのTax Returnは回収され、fileしたことになります。今回はいろいろ補助書類を用意したのに、必要だったのはパスポートとVisaだけでした。(読者の方が申請する場合は、もちろん、すべて用意して行ってください。)私たちのビザが4月更新なので、ITIN申請時にビザがきれていることを指摘されましたが、ビザ面接の予約表と、期限が延長となったDS2019を見せたところ、備考欄にビザ更新予定と書いてもらい、特に問題なくITINが発行されました。

○ITINが送られてくる

1か月半ほどしてITINが発行され、自宅に送付されました。SSNと違って、Letterサイズの紙です。

○ITINに期限はあるの?

3年間、Federal tax returnに番号を使わないと失効します。

ITINは実際に税を納付するかどうか関係なく申告できるので、1年目からしておいても良かったかもしれません。

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タグ:ITIN
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アメリカで確定申告(2回目) [税]

◇アメリカで確定申告(2回目)





毎年4/15はアメリカの確定申告(Tax return)の締切日です。今回は家族のIndividual Taxpayer Identification Number (ITIN)の申請と同時に行いました。

まずは書類の準備です。J-1ビザ留学生は入国日から2カレンダーイヤーについては非居住者として扱われるので、1040NRとForm 8843を昨年と同様に、準備します。書き方についてはこちらを参照ください。

2018年までの分については、非居住者だし、租税条約で免税だし、自分でできると思います。注意していただきたいのは、免税となるのは研究や教育に関する所得のみで、例えばアメリカ源泉の利子所得、株取引や不動産所得については課税対象です。この辺を考慮して、私は最近まで証券口座の開設を控えていましたが、今年からは居住者扱いになるので、先日、証券口座を開設しました。この辺りは別途、書こうと思います。

次回はITINとは、ITINの申請方法について書こうと思います。

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アメリカで確定申告② [税]

◇アメリカで確定申告②







前回はアメリカの税法、留学生の取り扱いについて書きました。


今回は、留学生が提出すべき書類についてです。書類は大きく連邦税と州税市税に分かれ、双方を別々の場所に送付しなくてはなりません。


①連邦税

J visa F visaの留学生の場合、所得があってもなくても"Form1040NR or Form1040NR(EZ)""Form8843"を提出しなくてはなりません。また家族については、所得がある人は"Form1040NR or Form1040NR(EZ)"と"Form8843"を、所得がない人も"Form8843"を提出しなくてはなりません。ただ、laboに来ているアメリカ人の学生に聞いたところ、所得がないから確定申告をしたことがないと言っていました。もしかしたら、所得がない人は何もしなくてもお咎めなしなのかもしれません。


私は以下の通りに書いて提出しました。(間違えていたらすみません。)Form1040NRを使いました。ちなみにForm1040NR(EZ)は1040NRの簡易版です。


2018/05/31追記:Form1040のことは一般的に"Tax Return"と呼ばれます。IRSやほかの人と税金話をする時にこの言葉を知っていないと、「何それ?役所から送られてくるの?」となります。たとえ追加納税する人であっても"Tax Return"を提出します(笑)


必要な書類はW-2, 1042Sという収入を証明する書類です。職場から配布されるはずです。


1040NR 2018-1のコピー_edited-1.jpg1040NR 2018-2.jpg1040NR 2018-3.jpg1040NR 2018-4.jpg1040NR 2018-5.jpg


page1のFiling statusは日本人の場合2または5になります。Exemptionは家族がいようとも7aになります。(これは租税条約に由来します。日本の場合は本人分しか人的控除(日本でいう基礎控除)が使えないためです。ちなみに韓国籍の人はbが選べます。租税条約で扶養家族分の人的控除も認められているためです。)右のコラムには1を2箇所に記載します。


W-2に沿って記入していきます。租税条約により免税を受けた人はW-2にはほとんど0が記載されているはずなので、page1~2についてはひたすら0を記入します。Line22のみ、1042S記載のGross incomeの値を記入します。


Page3は税金控除を申請する人のページなので、日本人には関係ありません。(日本人のnon-resident alienは本人の人的控除以外の控除を申請することができません。)


page4はビジネス関連のページなので関係ありません。


page5はビザ情報や租税条約の事を記載します。また出入国記録やアメリカ滞在日数を記載します。租税条約に基づき税が免除されていることをLに記載します。


次はForm8843です。


form 8843-1.jpgform 8843-2.jpg


この書類は税法上の身分を申請するものです。Jビザ(またはFビザ)を保有していること、米国滞在日数、ラボの所在地等を記載します。


Form1040NRとForm8843、W-2、1042Sを封筒にいれてIRSに送付します。非居住者の送付先は1040NRのinstructionによればAustin Texasの住所が送付先で、私もそちらに送付しましたが、IRSの人は提出先は居住する州により変わり、NYの人はKansas Cityだよと言っていました。こちらを参照ください。


ちなみに間違って提出しても、正しいIRSに転送されるそうなのでご安心下さい。


②州税市税

NYの場合はIT-2IT-201という2種類です。

IT-2.PNGIT-201.PNG


これもW-2や1042-Sに従って記入します。租税条約が適応されれば、すべて0になると思います。


記載が終わればW-2, 1042-Sとともに封筒に入れて、IRSへ送付します。送付先は州により異なります。


NY州は州税が8.7%程度、さらにNYC居住者には市税が4%課せられるそうです。連邦税と合わせると結構な税金になります。来年以降が怖いです。。。


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アメリカで確定申告① [税]

◇アメリカで確定申告①






毎年4/15(今年は4/17)はアメリカの確定申告締め切り日です。この日までにすべてのアメリカ人やアメリカから所得がある人は確定申告をします。


私も先日、初めて確定申告をしました。


さて、確定申告に関して、まず何を書こうかと考えてたのですが、まずはアメリカの税法の基礎、留学生の立場、日米租税条約について書いておこうと思います。なぜかと言えば、確定申告の書類を用意するのに、まずここで躓いたからです。


なお、税理士等に確認して、正確性を期して記載しますが、税法は絶えず改正されているので、必ず最新の情報を確認し、不明点があれば税理士に確認してください。(内容に関して間違えがあっても責任を負いかねます。)


①アメリカ税法の基礎

 日本は日本国内で発生した所得に対してのみ課税します。アメリカは違います。アメリカ市民は全世界の所得に対してアメリカ政府から課税されます。したがって、アメリカ人は、世界のどこに居住していようとも確定申告をしなくてはなりません。翻って、海外で暮らす日本人が日本に確定申告をする必要は、多くの場合ありません。

 アメリカの税法では、①-1 Resident US citizen (アメリカ居住のアメリカ市民(またはグリーンカード所有者))、①-2 Non-resident US citizen (アメリカ非居住のアメリカ市民(またはグリーンカード所有者))、②-1  Resident alien (アメリカ居住の外国人)、②-2 Non-resident alien(アメリカ非居住の外国人)に区別しています。

 アメリカに赴任あるいは留学する人は②-1か②-2に該当します。企業から就労ビザで渡米する人は最初から②-1に該当します。

 多くの人が混乱しているのはFビザまたはJビザ保有者の扱いです。なぜ混乱するのかというと、のちに述べる日米租税条約と関係があります。

 アメリカ国内法により、「Jビザ保有者は2年間、Fビザ保有者は5年間、非居住外国人として扱う(正確にはsubstantial residence testを適応しない)」という規定があります。注意したいのは、ここでいう年間とはカレンダーイヤーのことで、Jビザ所有者は2018年に入国した人は何月に入国しようが2019年12/31まで非居住者外国人となります。

 特にアメリカで給料を得ているJビザ保有者に関わる事ですが、別の規定があります。それが日米租税条約です。日米租税条約第20条1項に、「研究または教育で報酬を得ている者は入国日から2年間、租税を免除する」と規定されています。2018年4/1に入国した人は2020年3/31まで免税ということです。

 この二種類を混同し、多くの間違った情報が流れているようです。例えば「租税の免除は1年後の12/31まで」だとか「2年間は免税だが、その後は30%の源泉徴収される」だとか。

 正確には「1年後の12/31までは非居住者だが、1/1からは居住者になる。租税は2年間は免除となる。」となります。


 例:2018年4/1にアメリカ入国したJ-1ビザ保有の人

 2019年12/31までnon-resident alien、1/1からresident alien。⇒official HP


  J-1ビザ保有者はずっと非居住者で2年目以降は税金負担が大きくなると書いている人もいますが、誤りだと思われます。

 正しくは、2カレンダーイヤーは非居住者で、渡航前の日本での給与を申告する必要なし。入国日から2年間、研究報酬に対して免税(注:後述参照)。2カレンダーイヤー後から居住者扱いとなり研究報酬に関しても納税義務が生じるが、アメリカ市民と同様の控除が申請可能。

  この件については米国会計士の若菜さんに確認しました。(アメリカの確定申告については、この方のHPが最も詳しいと思います。)


②税法上のステータス

  企業からの赴任ならResident alien、JビザFビザならNon-resident alienになることが多いです。多いですというのは、渡米までの経由国によっては2年間ルールが適応されなかったりします。税法上のステータスによって、提出する書類が異なります。実際の確定申告書類の内容は次回。


③Resident alienとNon-resident alienの違い

  Resident alienは各種控除が可能ですが、Non-resident alienはほとんど控除が使えません。Resident alienは全世界の所得について課税されますが、Non-resident alienはアメリカ国内の所得のみ申告すれば良いです。ちなみに、日米租税条約20条を申請する人が多いと思いますが、研究や教育に対する対価についてのみ免税で、それ以外のアメリカ由来の所得、例えば株や不動産所得などは30%課税されますので注意してください。(租税条約が複雑なので、必ずしもこの通りではありません。)


④日米租税20条について

  この条文をよく読むと、留学先で2年間免税になる条件として、本国で引き続き「居住者」であることが求められています。他方、日本国の法令は、1年以上海外に滞在する個人に対し、住民票を抜くように(非居住者になるように)求めています。厳密にこの条約と法令を解釈すると、この条文が適応されるのは留学期間1年未満の超短期留学生に限られることになります。日米租税条約と日本国内法に齟齬がある点だと思いますので、2年間免税は法学的にグレーゾーンと申し上げておきます。なお、このページによると、今後の改正で20条は改正される見込みだそうです。(←そうなると、留学生の税負担が大変なことになりそうですが…)

  

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